ジェネリック医薬品は、新薬が開発された後に他社によって製造された、新薬と同じ有効成分を含む医薬品のことです。
新薬が開発されると、特許期間が設けられるため、一定期間は同じ有効成分の医薬品は開発できません。
ですが、特許期間が切れることによって、他社が開発に取り組めるようになり、新薬と同じ効き目であると国に認められたジェネリック医薬品が販売されるのです。
新薬とジェネリック医薬品の違いは含まれる添加物や薬の大きさ、形状、風味などです。
ジェネリック医薬品は新薬と同じ有効成分を含んでいること以外は、変更することができます。
そのため、大きさを小さくしたり、苦みのある添加物を他の添加物に変更したりといった工夫がほどこされ、新薬よりも飲みやすく開発されることが多いです。
他にも価格に違いがあり、ジェネリック医薬品は新薬をもとに開発されるため、開発費を抑えることができ、新薬よりも安く販売されています。
ジェネリック医薬品を服用する際のメリット・デメリットは以下のことが挙げられます。
(メリット)
・新薬と同じ効果が期待できる
・価格が安い
・大きさや形状が工夫されているため、飲みやすい
・国の医療費を抑えることができ、国民皆保険制度の維持につながる
(デメリット)
・含まれる添加物によって新薬にはないアレルギー反応や副作用を起こすことがある
・新薬を飲んでいる人にとっては飲み慣れないと感じることがある
・副作用のデータが蓄積されていない
・安全性の試験が義務化されていない
ジェネリック医薬品は、安い価格で新薬と同じ効果を期待できることに加えて、飲みやすく改良されていることが多いため便利です。
とはいえ、新薬を飲み慣れた人は、馴染みのない風味や思いもよらぬ副作用に戸惑う可能性があるため、自分にはどちらが合うかを考えて選ぶようにしましょう。
国がジェネリック医薬品を推奨する理由は、膨らみ続ける医療費を削減したいからです。
超高齢化社会にともなって、国の医療費はこれからますます逼迫することが予想されています。
そうした背景から、開発費用を抑えることができるジェネリック医薬品は、自己負担を軽減するだけではなく、国が負担する医療費を抑えることもできるため推奨されているのです。
これから先、国民皆保険制度を続けていくためにも、ジェネリック医薬品を利用することを検討してみてはいかがでしょうか。
ジェネリック医薬品を処方してもらうためには、かかりつけ医や薬剤師にジェネリック医薬品を希望する旨を伝える必要があります。
直接伝えることが難しい場合は、「ジェネリック医薬品希望カード」を提示するか、「ジェネリック医薬品希望シール」を保険証やお薬手帳に貼っておくことで対応できます。
ジェネリック医薬品希望カードやジェネリック医薬品希望シールは、専用サイトからダウンロードすることができるので、気になる人はインターネットで検索してみてください。